準の、心はたしなむ程度です

メンタルヘルスィ~を目指す人を応援するブログ

メンタルヘルスの不調は自分でも気づかないうちに起きている

メンタルヘルスの不調は、もともと心が弱いなどの特徴を持った人の問題ではなく、ストレスを引き起こすような出来事、それも誰もが直面しそうな出来事をきっかけに抱えてしまうものではないかと思っています。

 

筆者も、無自覚のうちにメンタルヘルスの不調に苦しんでいた時期がありました。

 

頭をめぐる「今車にひかれてしまえば楽に…」という思い

 

筆者は大学卒業後、大手通信会社での短い就業期間を経て、戦略系コンサルティングファームに転職しました。

やっとやりたいことが見つかり、希望通りの職に就けたことで意気込んでいた頃、私はとあるプロジェクトを担当することになりました。

初めての経験に緊張はしていたものの、もともと嫌なことがあっても寝てしまえば忘れるような性格だったので、今回もきっと今まで通り乗り越えていけると思っていました。

 

始まってみると、空が白んでくる明け方までの作業、タクシーで帰宅してまた朝9時に出社、土日も出社というハードな生活が待っていました。(このときのプロジェクトは特別ハードなもので、毎回同じような生活スタイルになるわけではありません)

はじめのうちは体力もあり意気込みもあったので、早くこの生活に慣れて成果を出せるようになりたいと思っていました。

しかし、慣れない業務で全く戦力になれない状況が続き、少しずつ不安感や自己嫌悪が募り始めました。

 

そんな生活が1か月ほど続いた頃、足のむくみや突然顔に広がっては消える蕁麻疹などの身体的な症状に悩まされ始めました。

睡眠不足で働いていたのが原因と思い、休日にゆっくりして回復させようとするのですが、なんだか落ち着いて休むことができません。

不安感や自己嫌悪が浮かんでは消えを繰り返し、寝ているときでさえ夢の中で同じ感覚に悩まされ、起きた時にはどっと疲れていました。

休日が明けても疲労感を引きずり、徐々にケアレスミスが増え、会議などでも人の言葉が理解できなくてパニックに…。

それがさらに自己嫌悪を加速させまた失敗したらどうしようと恐怖を感じ、とめどなく湧き上がるその感情にとらわれているうちに、「あれ、私今なにしてたんだっけ?」とまたケアレスミス…という負の連鎖に陥っていました。

 

今こうして振り返ってみると、この時点でメンタルの状態はかなり悪くなっていたとわかるのですが、

『ここで休んだら、さらに周囲に戦力にならないと思われるから、耐えて頑張らなきゃ』

『でも休みたい』

『でもこれだから女子(あ、筆者は女です)は戦力にならないと思われるネタを作るのはいやだ』

『でも辛い…』

という考えが無限ループしていました。

 

そして、休むという選択肢を何度も繰り返し否定するうちに、

『(電車やタクシーが走っているのを見て)この瞬間誰かに押されて飛び込んだりしちゃえば、自分で弱音を吐くことなく、自分の過失を問われることなく休めるんじゃないか…?』

という考えが頻繁に浮かぶようになりました。

 

そのときの無限ループが見事に表現されているマンガを見つけたので、こちらも合わせて読んでみてください。(これを読んだときは、「自分が経験したのは、まさにこれだ!!」と感動してしまいました)

www.huffingtonpost.jp

 

ふと気付く、『自分はいつの間にこんな状態に…?』

 

そんな日々が3か月程度続いたある日、猛烈な頭痛、吐き気で目覚めました。起き上がって会社に行こうとしたものの、なぜかどうしても靴を履くことができず、ついに泣きじゃくりながら上司に休みの連絡を入れました。

 

そこから先のことはよく覚えていませんが、起きたら夜になっていて、久しぶりに体がすっきりしていました。

自分でも驚いたのは、「別に一日休んだくらいで何を失うことがあろうか。今まで苦しみに耐えてきたのに、ここで車にひかれて痛い思いでもしたら、報われない、むかつくわ」という考えが頭に浮かんだことでした。

むしろ、それまでネガティブな方ではないと自負していた筆者は、本来の自分の思考パターンはこっちに近く、いつの間に昨日までのような思考パターンに陥ったのだろうか、と恐ろしくなりました。

 

そこで初めて自分の状態が異常であるということに気付くのですが、それを解決させるためにどうしたらよいか分かりませんでした。

なんとなく心理学の本でも読むべきか、と考えますが、その時点では本を読む体力や文字を追う理解力も失っている上に、心理学といっても広い…。

とはいえ病院に行くほどでもないような気もするしなんとなく恐い…

そのときは結局グーグル先生を頼り、いろんな言葉で検索し、やっとたどり着いたのが『心理カウンセリング』でした。

 

どう回復に向かっていったのかは、今後のブログに回しますが、その後2度お話を聞いていただきながら自分の認知(物の捉え方)の歪みに気付いてからは、改善に向けて少しずつ日常で実践できるようなことを習慣として取り入れていき、少しずつ心身ともに余裕を感じるようになりました。

どれもこれも、始めから知っていたらこんなに苦しむこともなかったのに…というものばかりでした。

 

 

当ブログの執筆は、筆者のこのような経験をきっかけとしています。

 

メンタルヘルスに問題を抱えていない方もたくさんいらっしゃると思います。

ですが、筆者のように突然ストレスにさらされるような出来事が訪れない保証もないはずです。

 

すでに日常のストレスを感じている人もそうでない人も、現代社会のライフハックとして、メンタルヘルスを整える、ということに意識を向けてみてはいかがでしょうか。