Googleでも取り入れている!?『マインドフルネス呼吸法』をやってみた~基礎編PART ①~
今日は、メンタルヘルスを整える具体的な方法について触れていきます。
…と、その前に自己流の失敗談
筆者は、メンタルの状態が悪化していることを自覚してから、始めのうちは自己流で解決しようとしたのですが、なかなか上手く行きませんでした。
始めのアプローチは、
『自分がマイナスな思考に陥ってしまっていることと、それが良くないということを自覚し、やめるように心がけること』でした。
悪化は、じわじわとではあったものの3ヶ月という短い期間に起きたので、そうなる前の自分を思い出せたことが幸いしたのか、自覚はしやすかったと思います。
ただ、よくない思考パターンに陥っていることを自覚することは出来ても、肝心のやめる、ということに関しては心がけだけでは達成できませんでした。
「その思考は良くない!続けちゃダメだ!!!」
と念じても、気付いた時には
「あー、なんで止められないんだろう…?だめだ…自分はだめだ…」
と、マイナスな思考を向ける矛先が変わるだけで、負の連鎖から抜け出せない状態は変わらず…。
次に試したアプローチは、とにかく強制的に
『考えちゃだめだ!!!!』と頭の中で唱え続ける、というものでしたが、それ以外のことを同時に考えられず日常生活に支障をきたすという決定的な欠陥が発生したので、やめました。笑
一連の失敗から、心だけで心を制すことは出来ないということ、そしてどうやれば最初のアプローチで立てたような心がけを体現出来るのか?という問いの答えを探す必要がある、という気付きを得たところで立往生…。
結局、解決策を考える場を臨床心理士の方とのカウンセリングへと移しました。
カウンセリングで知った『マインドフルネス』という状態と得体の知れない呼吸法
今思えば、カウンセリングの場での最大の収穫は、『マインドフルネス』という(当時の筆者には)聞きなれない『人間の状態』と、その状態に近づくために実践するトレーニングのような呼吸法があるということを知ったことだと思います。
…とはいえ、はじめからその呼吸法の効果を信じていたわけではありません。
「グーグルなどでも取り入れている呼吸法で、瞑想のようなものです」
と説明されて引っかかる点だらけなのは筆者だけではないはず笑
「…は?瞑想?グーグルはそんなことやってんの?あー、大手の対外的なアピールかつ形骸的な取り組みか…ストレスチェックの類いか…。つーか瞑想ってなんだ…宗教的な修行?現代IT社会の先導者の一員であるグーグルのイメージとマッチしないんですが…。プラシーボ効果(=本来は効果のない薬でも効くと思って飲んだら症状が改善する、などの事象)のようなものなのだろうか…」
というのが第一印象でした。
日頃から、科学的な根拠が立証されているものを是としがちな性格の持ち主なので、瞑想だの座禅だの、東洋的なイメージを彷彿とさせるものや、なんで効果があるのかよく分からないものをすんなりと受け入れるのは、筆者にとっては難しいことでした…。
とりあえずやってみた、マインドフルネス呼吸法
半信半疑MAX!!!といった具合でしたが、カウンセリングで教わった基礎的な呼吸法を試してみることに。
こんなに疑っていても、まあやってみるかと思えたのは、これしかその時点でできることがなかった、というのもあるのですが、簡単に始められる、ということも大きく影響していたでしょう。
この呼吸法のためにまとまった時間を割いたり、特別な道具を準備する必要はなく、身一つですぐに始められる、というのが特徴の一つです。
それではさっそく基礎的なやり方を説明していきます。
<マインドフルネス呼吸法のやり方>
① 落ち着ける居心地の良いスペースを見つけて座る
②アラームを5分にセット
③息をゆっくり深く「吐く・吸う」で1セット
④ 吐くときは4つカウントし、吸う時も同じように4つカウント。それをセットで4回繰り返したら1に戻る
⑤呼吸に集中し、何か考え・感情・イメージ・記憶が浮かんできたら、とにかくそのことを深く考えず、イメージの中で流す
どうでしょう、本当に身一つと座れるスペースさえあれば始められるでしょ?笑
ひとつだけ注意が必要なのは、⑤です。
呼吸にカウントを付けて行うのは、今自分がしていること(=呼吸)や今この瞬間に自分の身体の中やその周りで起きていることだけに集中させるためのようなのですが、気付くと今目の前で起きていることとは違うことについて思いを馳せてしまっているのです。明日の会議のこと、まだ残っている仕事の内容、明日は失敗しないか心配、などなど…。
それこそ筆者がこの呼吸法を始めたころは、今自分がしている呼吸やその瞬間に起きていることに集中できている時間は、開始してから30秒も持っていませんでした。笑
肝心なのは、自分が意識を集中させるべき呼吸以外のことを考えてしまっていることに気付いたら、そのことを深く考えすぎず、そっとその事実を認めてまた呼吸に集中しようとすることです。
⑤で、イメージの中で流す、と書きましたが、オススメされたのは小川を流れる落ち葉に、考えてしまった関係のないことを乗せて流してしまうイメージを頭の中で浮かべる、というものでした。
ただ、筆者の場合は、関係のない考えがゆっくりと流れる落ち葉に乗って、いつまでも視界に入って気になってしまうイメージを持ってしまったので、高速道路を走る車に乗せてばびゅんっ!と飛ばしてしまうイメージにアレンジしました。笑
関係のないことを考えている自分に気付いた時、変にそれは良くないことだと責めたり何らかの判断を下すと、またそこから思考が派生してしまうので、そっと高速道路に乗せてばびゅんっ!と飛ばしてしまうことが重要です。
高速道路に 関係のない考えを乗せても、また次の考えが現れ、浸り、ふと関係のないことを考えていることに気付き、そしてまた高速道路に乗せる…5分間それの繰り返しです。
呼吸法はいつやってもいいようなので、筆者は就寝前の習慣として毎日実践するようにしました。
たった5分の間でも、今自分がしている呼吸やその瞬間に起きていることに集中できている時間がほとんどなくて、本当にこれでいいのか、やり方は間違っていないか、と考えてしまう(それがまた関係のないことを考える始まりでもあるんですが笑)のですが、初めてやったその日から、実は体にある変化が現れました。
5分間のトレーニング後にはなぜか手足が暖かくなっていました。
その時点で、気持ちがとても楽になった、というようなものではないのですが、少なくとも身体的に悪い状態ではなさそうだったので、そのまま毎日続けることにしました。
...PART②へ続く